お借りした楽曲について

『ナイン・ポエムズ』は、
IAによる詩の朗読と、バックトラックとしてお借りした3曲のインストで構成した、 約14分のポエトリーリーディング映像作品になりました。


『ディアリー』



2023年、IAのアニバーサリーに投稿され、 「IA」をテーマにした楽曲が、もよこさんの『ディアリー』でした。
それだけでも特別ではあるのですが、もよこさんの曲の中で『ディアリー』だけがIAを描いているとも思ってはいなくて、ただ、ひときわやさしい曲だったんです。

輝くような音色と、電子的でハイトーンな、光が動いているようなIAの調声。幾度も磨き上げられてきた言葉たち。
まるで「光」を体現したような楽曲です。

この曲の本質は、光り輝くダイヤだろうか。
打ち捨てられたガラスだろうか。
「IA」のことを歌っているんだろうか。
「私」のこと、だろうか。

そんなふうに、
嘘や本物、幻と現実の皮膜(あわい)を感じられる楽曲だとも思います。

もよこさんの曲をいくつか聴いていけば、同じ表現がいくつも出てくることに気がつきます。気がつくと、それがやけにクリアになって響いてくるんです。

一つだけ挙げるなら、「星」。
『オーダメイド』の「頬を伝った星」では、涙の代わりに使われるのが、ただ輝きを意味する「星」でした。 『ディアリー』では、「薄れていく星の名を叫んだ」と出てきます。

明るくなると見えなくなる夜空の星のように、「IA」のことを歌っているんだろうか。見えなくなるのは、かつて涙になった、唄になった感情だろうか。どちらにしたって切ないことに変わりはなくて、いつもいつか失いそうな気がしているもの。たしかにここにあったもの。
そんな何かに「星」が聴こえてくるんです。
そして何度も、消えないでほしいと思うんです。

もよこさんの楽曲は、最後に絞り出したようなやさしさで包んでくれるのですが、
『ディアリー』が迎える朝、目元に光るのは、喜びの涙であったらいいなと思えるんです。
『ディアリー』が描くのは、
IAとのまだ見ぬ未来だとも思うんです。

『ナイン・ポエムズ』では一曲目、IAに集中するパートを支えていただきました。

(Anded 2026.08.13)


「ディアリー」 / IA
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41709044