2. ゴヤの幽霊
愛してるのは おんなじ欠陥
共感はあなたを見下すだけ
憧れはわたしを見ないだけ
わたしじゃないわたし
徒労に終わるステップ
誰かと踊っているのでしょう
包まれるのは 笑顔の血管
描けば届くと信じてただけ
想いが伝わると思ってただけ
今日までずっとだめだった
明日からもきっとだめ
だから未来なんかいらないね
今、眠りについて 天井を見上げる
ここに天使を描くなら君をモデルにするよ
ゴヤの幽霊のように
ああもう、ほんとうの ほんとうに
それは綺麗だと思う
もう上がらない腕を伸ばし タタン
泥から抜けない足を鳴らす トトン
巻き戻す繰り返す
映画の幽霊のように
ああもう、ほんとうの ほんとうに
それは綺麗だと思う
踊る足は踏み外し パキン
伸ばす腕をすり抜ける ドスン
巻き戻す繰り返す
ゴヤの幽霊のように
ゴヤの幽霊のように
ああもう、なにもきこえない
ああもう、好きなようにしなよ
よそのおうちがクスクス笑う
姿の見えないお化けみたいに
みんなが笑顔でケタケタ笑う
中身の知れないお化けみたいに
長い髪を垂らして座る
あなたに見える おばけみたいに
ああもう、ほんとうの ほんとうに
それは綺麗だと思う
Poem
原詩:『Nine Poems あいのための9つの詩』(2025年5月2日)