6. 家で待つこどもたちへ
取り残されたこどもたちへ
君より少し背の高い
素敵な人だったんだね
よその家の中は見えないし
事情もよく知らないし
孤独同士の歓喜の叫びが
壁を蹴飛ばすみたいに聴こえてた
家で待つこどもたちへ
君のかなしみに寄り添う
素敵な人だったんだね
優しい声で 綺麗な言葉で
また会えたらなんて励まして
親切の連鎖で縛り上げたら
吊り籠に揺られるみたいに眠ってた
幼年期を終えるこどもたちへ
君の背が追いついたときには
その人みたいになりたいの?
この声もそのための代替品なのかな
同じ格好をして成り代わるつもりなんだと思ってた
素敵な人だったんだね
僕より少し背の低い
素敵な人だった
よその家の中は見えないし
事情もよく知らないけど
僕の鼓動を呼ぶベルが
戸を叩くみたいに聴こえてた
この星のひとり
この星にひとり
窓辺に見える高嶺の花だ
君の棲む家だから
君の守る場所だから
君が出てくるのを期待する
Poem
原詩:『Nine Poems あいのための9つの詩』(2025年5月2日)